血液グループでは白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫などの血液悪性腫瘍から再生不良性貧血や特発性血小板減少性紫斑病、血友病などの良性疾患を含む造血器疾患全般の診療にあたっています。横浜市南部の中核病院として連携病院や地域の病院・診療所から多くの患者様を紹介していただいており、血液悪性腫瘍や再生不良性貧血などの根治治療として造血幹細胞移植を年間20-25例施行しています。また日本成人白血病研究グループ(JALSG)をはじめとした多くの多施設共同研究に参加しており、日本で行える最先端の治療を行っています。
血液悪性腫瘍の発症年齢は60歳前後であり、今後の高齢化に伴って増加してくることが予測されています。高齢患者様では発症時に合併症を抱えている場合や治療によって新たな副作用や関連疾患が発症する場合があります。横浜市立大学附属病院は多くの診療科があり、それらの科と連携することで合併症の管理を行いながら血液疾患の治療を行うことが出来ます。また横浜市大血液グループ(YACHT)には多くの関連病院があり、地域と連携した診療を行う体制作りを目指しています。
横浜市大附属病院では無菌病棟を有しており、同種移植を年間15例、同種移植を年間10例程度行っています。対象疾患は急性白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、再生不良性貧血など多岐にわたります。移植後の長期フォローアップ外来があり、退院後のサポートも行っています。また骨髄バンクドナーの骨髄採取を年間10例程度行っています。
血液造血器腫瘍は近年様々な新規薬剤が臨床現場に導入されており,治療成績が改善しています。特に多発性骨髄腫は様々な薬剤が導入されており,臨床試験を行ってより良い治療法の開発に努めています。